お金は無いけど携帯電話番号が欲しい『povo2.0』
利点
- SIM界最安 ※2022年12月時点
- 簡潔な料金設定
- 大手キャリアの安心感
- auPAY利用でギガが貰える
欠点
- 長期間0円のまま使えない規定
- クレジットカード必須
- 申込方法がアプリからのみ
※当サイトの価格表記は全て税込です
povoとは
auの格安SIMプラン
povoはKDDIグループが展開する携帯電話用料金プランです。
利用するには既存の"格安SIM"サービスと同様の手続きが必要です。
契約申請の後、貸与されたSIMを手持ちの端末で有効化することで利用が開始されます。
povoはauの現行回線を使います。従って同社の周波数帯に対応した端末を自ら用意する必要があります。
基本料0円の音声通話SIM
povoはauの比較的新しい、事実上のサブブランドです。
総務省の大手キャリアに対する月額料金値下げ要求に応じる形で
2020年12月にドコモの『ahamo』、ソフトバンクの『LINEMO』が
2021年3月にauの『povo』がサービスを開始しました。
(上記の要求からか各社はこれをサブブランドと謳っていない)
開始当初のプランである『povo1.0』は20GBで2,728円/月と
他社と変わり映えのしないプランでしたが
同年9月に料金プランを月額0円の「povo2.0」へ移行しました。
同年9月に料金プランを月額0円の「povo2.0」へ移行しました。
Povo2.0は音声通話SIMなので携帯電話番号の新規取得か乗り換え(MNP)が可能です。
通話/SMSの受信と最大128Kbsのモバイル通信は基本料0円で使用できます。
通話/SMSの受信と最大128Kbsのモバイル通信は基本料0円で使用できます。
povo2.0にかかる実際の料金
0円
- 基本料
- 契約手数料
- 解約料
- 通話/SMSの受信
- 低速データ通信
1.基本料
一般的な通信契約には月額基本料が設定されています。
"実質0円"と称してこの基本料を割引するキャンペーンがかねてより存在しますが、
povoの基本料は無条件に0円です。
楽天モバイルが0円プラン(Rakuten-UN-LIMIT VI)を廃止して以降、
基本料が0円のスマホ用料金プランはpovoのみとなりました。 ※2022年12月現在
基本料が0円のスマホ用料金プランはpovoのみとなりました。 ※2022年12月現在
2.契約手数料
通常通信契約の手数料は3850円に設定されていますが、
昨今のSIM界隈にはキャンペーン中のみこれを免除したり、
無条件に0円とするプランも一部見られるようになりました。
povoの契約手数料は無条件に0円です。
povoの契約手数料は無条件に0円です。
3.解約料
povoに契約期間の縛りは無く端末併売も行っていないので
解約料や違約金は発生しません。
4.通話/SMSの受信
通話/SMSの受信に料金はかかりません。
通話/SMSの受信に料金はかかりません。
5.低速データ通信
データ容量"ギガ"が0GBの場合でも最大128kbps※の通信は可能です。
データ容量"ギガ"が0GBの場合でも最大128kbps※の通信は可能です。
※
最大128kbpsとはメールはできるがweb閲覧やアプリダウンロードには非現実的な速度です。
128kbpsでもスマホ決済 LINEは余裕 ただし検索は諦めよう
管理人による128kbps使用レポート
"当面"は0円
- ユニバーサル料
- SIM再発行手数料
- 複数回線の契約手数料
- 通話トッピング月途中加入時の未使用日分
1.ユニバーサル料
ユニバーサルサービスの維持を義務付けられた通信事業者がその負担金を利用者に転嫁した場合、電話料金に加算されるのがユニバーサル料です。
2022年12月現在の料金は毎月2.2円。
povoはこの利用者負担を"当面の間"免除しています。また時期によって1円だったり0円だったりする謎の電話リレーサービス料も併せて免除されます。
参照元:povo2.0プランはユニバーサル料金。電話リレーサービス料はかかりますか?
2.SIM再発行手数料
povo2.0ユーザーが機種変更する際にそれまで使っていたSIMカード・e-SIMが適合しなかった場合や、破損・紛失した場合はSIMの再発行が可能です。
SIMカードは2,200円・eSIMは440円の再発行手数料がかかりますが、povoはこれを"当面の間"免除しています。
参照元:povo2.0ご利用にあたっての確認事項/ご契約にあたっての確認事項
3.複数回線の契約手数料
2回線目以降の申込には3,850円の契約手数料がかかります。
ただし"当面の間"これは免除されます。
参照元:povo2.0ご利用にあたっての確認事項/ご契約にあたっての確認事項
4.通話トッピング月途中加入時の未使用日分
月額制の通話トッピングは月の途中で加入しても満額請求されます。ただし"当面の間"日割り額のみの請求となります。
参照元:通話トッピングを月途中で加入または解約した場合に日割りになりますか
通話トッピングを月の途中で解除した場合は日割りされません。
しかし通話トッピングをつけたままpovo2.0を解約した場合は"当面の間"日割りでの請求となります。
参照元:トッピングを解約した場合とトッピングをつけたままpovo2.0回線を解約した場合の料金はどのように異なりますか?
意味不明なので図にしました。
0円じゃない
- 通話/SMSの発信
- 6回線目以降の契約手数料
- トッピングの購入
- 180日間トッピング未購入だと利用停止される
1.通話/SMSの発信
通話/SMSの発信には通常の電話料金が発生します。
(通話22円/30秒・SMS3.3円/70文字以内)
通話/SMSの発信には通常の電話料金が発生します。
(通話22円/30秒・SMS3.3円/70文字以内)
2.6回線目以降の契約手数料
1年間に同一名義で6回線以上契約した場合
6回線目以降の契約には手数料3,850円が発生します。
(2022年12月20日規約改定)
3.トッピングの購入
"トッピング"の購入はpovo2.0の主たる課金要素です。
povo2.0の規約にはSIMを有効化した日、もしくは課金条件を満たした最終日から
課金実績を満たす為だけにトッピングを選ぶなら以下が最も安く購入できます。
・220円 smash.使い放題パック(24時間)
180日間無課金のまま使い続けた場合利用停止の後契約解除される旨定められています。
ここで言う『課金条件』とは以下を指します。
- トッピングの購入
- 660円以上の通話/SMS料金
つまり180日以後もpovo2.0を使い続けたいなら
期日までにどれか一つ※トッピングを購入するか
電話料金請求が月額660円を超える必要があるという事です。
※
・220円 smash.使い放題パック(24時間)
結論
- 初期費用は0円。基本料は0円です。
- 通話/SMSの発信とトッピングの購入をしなければ月額料金は0円です。
- 契約を180日以上継続するには規約上トッピングを購入する必要があります。
- 従ってpovo2.0の最低維持費は月額0円ですが約半年ごとに220円、年額440円かかります。
契約
povo2.0の申し込みはやや特殊です。
店頭やPCから申し込むことはできません。
アプリを使ったオンライン申し込みのみ可能です。
アプリを使ったオンライン申し込みのみ可能です。
事前に必要なもの
- 対応端末
- 本人確認書類
- クレジットカード
- メールアドレス
1.対応端末
- iPhone/androidスマートフォン/iPad
- auで購入した/au以外で購入したSIMロック解除済み/SIMフリー端末
- au回線の主な周波数帯に対応していること(最低でも4Gのメイン回線である2.1GHz帯[Band1]と800MHz帯[Band18/26])
- povo2.0アプリがダウンロードできること(Android 5.0以上 iOS11.0以上)
よく分からなければ、povo公式サイトの動作確認端末※と照らし合わせてください。
リンク先:対応機種・端末【公式】povo
※
動作確認された端末であっても2021年以前に発売されたスマホは5G未対応です。
Androidなら2021年夏モデル辺りから、iPhoneならSE3と12から5Gに対応し始めました。
Androidなら2021年夏モデル辺りから、iPhoneならSE3と12から5Gに対応し始めました。
2.本人確認書類
写真付きのものに限る。以下いずれかひとつ。
- 運転免許証
- マイナーバーカード
- 在留カード
3.クレジットカード
povo2.0の支払い方法はクレジットカードのみです。
povo。ギガ活。auPAY。
povoにはauPAYとの連携でお得になるギガ活というキャンペーンがあります。
例えばローソンで500円以上auPAYで支払ったなら300MB/3日間のギガが貰えるといった内容です。
例えばローソンで500円以上auPAYで支払ったなら300MB/3日間のギガが貰えるといった内容です。
ただ、オートチャージが利用できるのは「au/UQ mobile/povo1.0」ユーザーに限られています。
2022年12月19日からpovo2.0でもauかんたん決済が利用可能となりましたが、auPAYへの残高チャージには未対応です。
当管理人はプリペイド式の決済手段が嫌いなので、リアルタイムチャージが使えるようになるまでは様子見です。
4.メールアドレス
キャリアメールはそのキャリアと解約するとアドレスが破棄される性質上使用することができません。
登録したアドレスにはログインに使う毎回使うワンタイムパスワードが送られてくるので、適当なフリーメールよりもpovoを利用する端末に紐づいたアカウントでの登録をお勧めします。
(AndroidならGoogleアカウント・iPhoneならAppID)
(AndroidならGoogleアカウント・iPhoneならAppID)
契約の流れ
- povo2.0アプリのダウンロード
- メールアドレスの登録
- 必要事項の入力
- eKYC(電子本人認証)
1.povo2.0アプリのダウンロード
契約はpovo2.0アプリをインストールした端末から行います。
この端末にはWi-Fi等の安定した通信環境とカメラ機能が必要です。
契約はpovo2.0アプリをインストールした端末から行います。
この端末にはWi-Fi等の安定した通信環境とカメラ機能が必要です。
2.メールアドレスの登録
すぐに本人確認のためのワンタイムパスコードが送られてきます。
すぐに本人確認のためのワンタイムパスコードが送られてきます。
届かない場合は迷惑メールフォルダを確認しましょう。
パスコードを入力するとアカウント登録完了のお知らせが届きます。
3.必要事項の入力
クレジットカード番号や個人情報の入力、SIMカードかe-SIMを選択します。
クレジットカード番号や個人情報の入力、SIMカードかe-SIMを選択します。
4.eKYC(電子本人認証)
端末のカメラを使って本人確認書類の撮影します。
その後は自分の顔を舐めるように撮るはめになるので、気にする人は身だしなみを整えておきましょう。
端末のカメラを使って本人確認書類の撮影します。
その後は自分の顔を舐めるように撮るはめになるので、気にする人は身だしなみを整えておきましょう。
eKYCを最後まで進めると「本人確認書類を受付ました」とのメールが届きます。
次に「本人確認完了のお知らせ」が届いたら契約は完了です。
e-SIMで申し込んだ場合は契約後すぐに使えるようになるようですが
SIMカードで申し込んだ場合は郵送で送られてくるのを待ちます。
開通手続き
povo2.0開封
SIMカードは申し込みの翌日に届きました。びっくり
左上からSIMピン。ステッカー。マニュアル。SIMカード。
SIMの有効化
営業時間外(20:00~9:30)に有効化すると使えるのが翌9:30以降になるらしいので、お昼の内にやっておきましょう。
手順はpovoアプリを起動して案内に従うだけです。
1.アプリ起動「SIMカードを有効化する」をタップ
2.「バーコードをスキャンする」をタップ
3.カメラが起動するのでSIMカード台紙のバーコードを読み取る
4.「SIMカードを有効化する」をタップ
5.「povo利用開始のお知らせ」というメールが届く
SIMカードの挿入
1.端末の電源を切る
2.端末所定の位置にSIMカードを挿入する
povo2.0はマルチSIMカード
適切なサイズを自分で抜き取ります
管理人の使う端末はiPhone7。iPhone5以降は全てnanoSIMサイズ
3.端末の電源を入れる
認識されました
iOS15以上ならAPN設定が自動的に完了します。
iOS15以上に対応していないのiPhone6シリーズ及びiPadはpovo公式サイトにアクセスしてAPN設定プロファイルをダウンロードします。
Androidの場合は手動でAPN設定を行います。
(この太古のAndroidスマホ(A500KL)はau4Gの周波数帯に対応していないため「アクセスポイント名」がグレーアウトして先に進めません)
4.テスト
- 発信テスト用番号111へ電話をかける(無料)
- Wi-Fiを切ってブラウザ閲覧
以上の確認をもって開通手続きは終了です。
以降トッピングの購入やプロモコードの入力、各種設定手続きはpovoアプリから行います。
所感
こんな人にはオススメしない
- スマホヘビーユーザーのメイン機
- スマホの扱いが苦手な人
1.ヘビーユーザーのメイン機にはオススメしない
povo2.0の最大の特徴はのユーザーのニーズに応じたトッピングを自由に組み合わせられることです。
ただしそのニーズが毎月一定のデータ容量を消費する、毎日電話をかける、というメイン機的な使い方なのであればpovo2.0はオススメしません。
例えば、ahamoの20GBプランと同じ状況をpovo2.0で再現しようとすると、割高になることが分かります。
2.スマホの扱いが苦手な人にはオススメしない
安いものほどライトユーザー向けと相場が決まっておりますが、povoにはこれが当てはまりません。
例えばスマホを持ったことが無い親祖父母にpovoは勧める。これはつきっきりのサポートセンターになるつもりが無い限り、間違った使い方です。
例えばスマホを持ったことが無い親祖父母にpovoは勧める。これはつきっきりのサポートセンターになるつもりが無い限り、間違った使い方です。
povoは店舗や電話やパソコンで契約を申し込むことができません。
アプリをインストールしたスマホで契約してプランは自分で調整する。これら一連の作業は普通のスマホユーザーなら何ら問題にならない操作ですが、スマホの扱いに自信が無いユーザーにとっては高いハードルです。
こんな人にオススメ
- お金は無いけど携帯番号が欲しい人
- 月額費用を限界まで安くしたい人
- ギガをいつも余らせている人
1.お金は無いけど携帯番号が欲しい人にオススメ
管理人は主にSMS認証用の携帯電話番号が欲しくてpovoと契約しました。
携帯番号はGoogleアカウントやAmazon等の・登録・本人確認・2段階認証に用います。
ID認証としての携帯電話番号、セキリティキーとしてのスマホ、こういった限定的な使い方なら、ほぼタダで維持できるpovo2.0が全ての格安SIMの中で最も安上がりです。
2.月額費用を限界まで安くしたい人にオススメ
スマホの月額費用を一番安くできる方法は何かと聞かれたら
「スマホを持たないことかpovo2.0」と答えます。
3.ギガを余らせている人にオススメ
普段からWi-Fiに繋いでいるとギガは全然減りません。
povo2.0のデータトッピングは使い切りなので、欲しい時だけ買って無駄無く使うことができます。
最後に
最後に正直言いますが
かつて通信業に身を置いていた管理人は、ただでさえ流動的な通信業界でこの手の破格なサービスが長く続くとは思っていません。
ただpovo2.0のサービス提供者が大手キャリアのauということもあり、ある日突然サービスを廃止することは考えにくく、おそらく暫定措置の取消、他社の動向に合わせたトッピングの改変辺りから始まって「異様に安いサービス」から「普通に安いサービス」に戻していくのではないかと内心思っています。
お金の無い管理人としては、始めるにも辞めるにもタダなので使えるうちに使っとこうぐらいの軽い気持ちでいます。
以上povo2.0の紹介でした。